薬局で勤務薬剤師をするならフリーランス薬剤師をオススメします

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薬局で勤務薬剤師をするなら、フリーランス薬剤師として勤務することを強くオススメします。

フリーランスとしての薬剤師の働き方は、自由度が高く、独自のスキルや知識を活かして活動できる魅力があるだけではなく薬剤師以外の自身のスキルアップに繋がります。

この記事ではライフスタイルやビジネススタイルの紹介であり、情報収集と熟慮の上ご検討下さい。

薬剤師社長

決してサラリーマンが悪いという記事ではありません。生き方や先の目標がある方の一つの手段の提案として最後まで読んでいただければ幸いです。

記事のポイント
  • フリーランス薬剤師のメリットと特徴
  • 独立して働く際の注意点やリスク
  • フリーランス薬剤師としての成功のポイント
  • 市場の動向やフリーランス薬剤師の需要について
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目次

フリーランス薬剤師の魅力とは

現在多くの薬剤師と接点を持つ立場にありますが、フリーランスとして活動する薬剤師が増えてきていることを実感していますが、フリーランス薬剤師の体験をしている人がたくさんいるわけではないので体験記事として執筆します。

薬剤師社長

以下に私が実際にやってきたフリーランス薬剤師の内容です。
10年以上前の話ですが、参考になればと思います。

実際に私も今から10年以上前ですが、フリーランス薬剤師を経験しており、その経験と現在のニーズや今後の展望も踏まえ解説したいと思います。

私は脱サラ時に共同経営という形態で薬局経営を開始しました。取締役で代表権はありませんでした。将来は自分だけの薬局は持ちたいと考え独自の活動を開始しました。すでにサラリーマンではなかったので、活動する時間はありました。

フリーランス薬剤師時代にしていたことは調剤薬局の業務委託契約での調剤業務で新規開業時の2週間(50万円)や週1回の夕診時のワンオペ調剤業務(1回15,000円)などをしていた記憶があります。その他調剤薬局関わる異業種の人達とも多くの接点を持ちました。業務委託契約をしながら門前薬局の開設を目標に活動して無事1年後に新規開業の医師と出会うことができ、目処がついたところで法人設立した後、薬局の開設準備に取り掛かりました。

フリーランス時代に蓄えた資金は法人設立時の資本金として活用できました。

薬剤師社長

私の場合、共同経営をしながらフリーランス薬剤師を兼務して、別法人を設立した流れです。

フリーランス薬剤師のメリット

フリーランスとは企業に雇用されるのではなく、個人事業主として企業と直接契約を結ぶことにより独立性と柔軟性を得る代わりにリスク管理を自らでする仕事のスタイルで、今フリーランスを選択する薬剤師は増加傾向にあります。

その背景には、固定給の制約から解放され、何にも縛られない自由と収入の多様性を追求することが挙げられます。

具体的には、平均的な薬剤師の年収が600万円程度である中、フリーランスとしての活動を加えることで、年収を800万円、場合によっては1,000万円以上に伸ばすことが現実的に可能です。

薬剤師社長

最も簡単なイメージは、今勤めている会社とは雇用契約を締結している。フリーランスは業務委託契約を締結する。

この増加の要因として、フリーランスの薬剤師が受けられる業務の多様性が挙げられます。

例えば、特定の医療機関や薬局に縛られず、地域や専門性に応じた業務を選択することができます。

さらに、独自のスキルや経験を活かして、コンサルティングや研修の講師としての活動も可能ですし、医療系ブログのライターや記事の薬機法チェックのなども薬剤師ならではの専門性が活かせます。

まだ誰もやったことがない薬剤師ビジネスを構築する場合にチャレンジすることもできるため、ベンチャー的な活動が実現できます。

フリーランスになることで、副業など一切気にすることなく仕事を請け負うことも可能です。

薬剤師社長

例えば週3日は業務委託契約の薬局で勤務して、週3日はブログのライターとしての仕事など自分で仕事を調整することも可能ですね

10年目薬剤師

つまり自由を手に入れることが出来るわけだ!

フリーランスとしての活動は、キャリアの柔軟性も手に入れることができます。

独立して業務を選択することで、自身の専門性を深めることができるのです。

これにより、将来的には独自のサービスや薬局を開業することも視野に入れることができます。

しかし、フリーランスとしての活動を始める際には、業務の取得方法や税務処理、保険の加入など、様々な点を考慮する必要があります。

これらの知識や経験を積むことで、より安定したフリーランスとしてのキャリアを築くことができるでしょう。

フリーランス薬剤師の年収の実態

フリーランスとして活動する薬剤師の中には、年収の大幅な増加を実現することも十分に可能です。

この増加の背景には、多様な業務の受注や専門性を活かしたサービス提供が挙げられます。

具体的には、病院や薬局だけでなく、製薬会社や健康食品メーカーからの業務依頼もありますし、ネットの時代ですからココナラなどから個人に対して仕事の依頼を得ることも可能となっています。

また、フリーランス薬剤師の年収は、業務の内容や取り組み方、そしてその専門性によって大きく変動します。

例えば、特定の疾患や治療法に関する専門知識を持つ薬剤師は、その知識を活かしたコンサルティングや研修の講師として高額な報酬を得ることが可能です。

実際、フリーランス薬剤師の年収は1,000万円も可能ですし上限などありません。逆に下限はゼロです。

薬剤師社長

雇用されているわけではありませんから、仕事をしなければゼロです。全て自己責任です。

仮に平均的な薬剤師の年収を600万円とすると、フリーランス薬剤師として正社員薬剤師の勤務を請け負う場合800万程度は十分に可能と考えます。

以下のその根拠を解説します。

フリーランス薬剤師はセルフ派遣薬剤師とも言えます。これは地域や薬剤師のキャリアや薬剤師の受給状態を前提条件としますが、派遣薬剤師の時給は2,000〜3,000円とすると企業は派遣会社に4,000〜6,000円を業務委託費として支払います。これは派遣会社のピンはねです。ピンはね分はフリーランス薬剤師の報酬です。仮に時給5,000円で契約できたとすれば月160時間×12ヶ月で9,600,000円となります。ただし健康保険と年金は別納となり100万弱程度としても年収8,600,000円となります。

一方、フリーランスになると健康保険や年金の加入も自分で行わなければなりませんし、支払いも自分で支払わないといけません。ここがフリーランスの一番厄介な点かも知れません。個人事業主ですから国保/国民年金への加入が必要になります。

国民健康保険の保険料は居住の市町村や扶養家族により変動しますので、詳しくはこちらでシュミレーションが可能です。年金は国民年金へ加入となり、労災保険と雇用保険には加入することが原則できません。

前職で加入していた社会保険への任意継続も2年間加入はできますので、最善の健康保険の加入先は事前に検討すべきこととなります。

薬剤師社長

保険年金の手続きを自分ですることになりますが、難しいことはありません。面倒なだけです・・

厚生年金と国民年金とで将来の年金の受給額に差はありますが、iDeCoや国民年金基金で埋め合わせることも可能ですので、これを機に年金についての勉強をすることも強くオススメします。

またサラリーマンでは実現しないメリットとして小規模企業共済の加入ができます。

薬剤師社長

小規模企業共済は毎月7万円を限度に掛け金を積み立てることが可能で、なんと全額所得税が控除され、解約時には利回りもつきます。つまり節税しながらお金を増やすことができます。ただし短期間での解約はマイナスとなるので要注意です。

3年目薬剤師

私たちは加入できないのか・・残念

仕事先のマッチングの方法

フリーランスとしての活動を始める際、最初の一歩として適切なマッチングサイトやエージェントの選択は非常に重要です。

近年、フリーランス薬剤師の需要の増加に伴い、専門的なマッチングサービスも増えてきました。

これらのサービスを利用することで、自分の専門性や希望する業務内容に合わせて、最適な仕事を見つけることが可能となります。

例えば、マッチングサイトのきょうりょく薬剤師では最低時給が3,000円以上の案件が基本で4,000円の案件も十分に可能です。

また、サービスの利用料金やサポート体制も異なるため、自分のキャリアプランや予算に合わせて選択することが求められます。例えば、初心者向けのサイトでは、業務の取得方法や契約の進め方などのサポートが充実していることが多いです。

マッチングサイトは勤務薬剤師よりは、やや高額な条件で募集されていますが、派遣会社はもっと高額な時給単価を薬局は支払うわけです。つまり仕事の探し方です。

薬剤師社長

以下のその方法を解説します

薬局や企業または病院は薬剤師がいなければ業務ができません。すぐに補充したい場合は背に腹はかえられません。高額でも派遣会社を使わざるを得ないケースがあります。派遣会社を利用する薬局や企業はある意味リピーターの顧客です。人の出入りが激しいある意味問題のある職場環境や僻地が該当します。これは情報収集や自ら派遣薬剤師をすることでターゲットを探すことも可能です。

以下に注意事項です。

企業は当然ですが人件費を抑えたいです。高額な派遣薬剤師より直接雇用を歓迎します。重要になるのは契約です。またリスクを分散するためにフリーランス薬剤師としての勤務先を2〜3箇所に分散しておくことでリスクの分散は可能となりますが、契約のスキルと薬剤師スキルも質が求められます。

高額な時給は契約期間満了時に終了するリスクも高いため、マッチングサイトで実績を積むことで時間給単価の契約交渉を優位に進める方が現実的かもしれません。

薬剤師の個人事業主としての活動

薬剤師としての専門的な知識や技術はもちろんのこと、個人事業主として活動する際には、ビジネスの側面も考慮する必要があります。特に、税務や法律に関する知識は、事業をスムーズに運営するための基盤となります。

例えば、個人事業主としての活動を始める際には、青色申告の選択や、必要な経費の計上方法など、税務上の知識が求められます。青色申告を選択することで、所得控除の上限が65万円となり、税負担を軽減することができます。また、正確に経費を計上することで、事業所得を適切に算出し、過不足なく税金を納めることが可能となります。

薬剤師社長

確定申告は自分でもできますが、不安であれば税理士さんに依頼することをおすすめします。節約したいけどわからなければ1回だけ依頼し、翌年以降の申告方法を教えてもらうと良いでしょう。

このように、税務知識を身につけることで、経済的なメリットを享受することができる一方、法律面での知識も欠かせません。例えば、契約書の作成や、業務提携時の合意内容など、適切な法的手続きを踏むことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

薬剤師社長

契約書は最終的にはお互いが合意できれば書式は何でも構いません

また、個人事業主としての活動は、自分の時間を自由に使えるという大きなメリットがあります。これにより、プライベートの時間も確保しやすく、ワークライフバランスを取りやすくなります。

しかし、その反面、自己管理が求められるため、計画的に業務を進めるスキルや、自己モチベーションを維持する力も必要となります。

総じて、薬剤師として個人事業主としての活動は、多くのメリットを享受できる一方、そのための知識やスキルの習得が不可欠です。

フリーランス薬剤師の業務委託の注意点

フリーランス薬剤師としての業務委託は、多くの自由度を享受できる一方、その契約内容には十分な注意が必要です。業務委託とは、特定の業務を他者に依頼し、その業務の遂行を受ける形態を指します。以下、業務委託の際の主な注意点を挙げます。

  1. 契約内容の確認:契約書は、業務の内容、報酬、期間など、双方の権利義務を明確にする重要な文書です。契約書には、業務の範囲や納期、報酬の支払い方法など、具体的な内容を詳細に記載することが求められます。
  2. 報酬の確認:報酬は、業務の内容や難易度、市場価格などを考慮して、適切な金額を設定することが重要です。また、報酬の支払い方法、遅延時の対応なども契約書に明記することが推奨されます。
  3. 業務の範囲:業務の範囲は、具体的かつ明確に定義することで、後々のトラブルを防ぐことができます。例えば、業務の内容や期間、場所など、業務の詳細を具体的に記載することが求められます。
  4. 契約期間と更新:契約の期間や更新の条件も、明確に記載することが重要です。契約期間が終了した場合の更新方法や、契約の解除条件なども、事前に確認しておくことが推奨されます。
  5. 業務の品質保証:業務の品質に関する取り決めや、不具合が発生した場合の対応方法なども、契約書に明記することが求められます。
薬剤師社長

フリーランス薬剤師として業務委託契約をする際のポイントです

トラブル回避のために、特に重要なチェックポイント
  • 期間を明確にしておく
  • 報酬の支払い方法の確認

総じて、フリーランス薬剤師として業務委託を行う際には、契約内容をしっかりと確認し、双方の権利義務を明確にすることが重要です。これにより、安心して業務を遂行することができます。

フリーランスの経費について

フリーランス薬剤師としての活動を行う際のメリットの一つが経費です。

経費を適切に計上し、税務申告を正確に行うことで、税金の負担を軽減することが可能です。

以下、節約に関する具体的なポイントを挙げます。

薬剤師社長

経費の大前提は”業務で使用するもの”です。何でもかんでも経費にできるわけではありません。

  1. 交通費、旅費:クライアントとの打ち合わせや業務のための移動にかかる交通費は、経費として計上することができます。また講演など宿泊を伴う場合は宿泊費も計上可能です。
  2. 車などの車両費移動手段として車など計上は可能です。
  3. スマホなど通信費;クライアントとの連絡や打ち合わせなど計上は可能です。自宅でネット環境が費用でしたら按分して計上可能です。
  4. 書籍・資料代業務に関連する書籍や資料の購入費用も、経費として計上可能です。
  5. PC関連の経費PCや関連機器、ソフトウェアの購入費用や維持費は、経費として計上できます。例えば、新しいノートPCを事業専用として購入した場合、その費用は経費として計上することができます。
  6. オフィス関連の経費:自宅をオフィスとして使用する場合、家賃や光熱費の一部を経費として計上することが可能です。また机や椅子、照明な度も経費と考えられます。
  7. 研修・セミナー費用業務に関連する研修やセミナーに参加した場合の費用も、経費として計上できます。これにより、スキルアップを目指す際の経済的な負担を軽減することができます。

具体的な計上方法は税務署の指針に従うことが推奨されますので、特に最初ほどは税理士さんが必要になります。

税理士さんの費用や相場が分からなければ税理士ドットコムで聞いて見ると良いでしょう。

薬剤師社長

特にプライベートでも使用する家賃や光熱費、車両費などは割合に応じて按分する必要があります。逆にPCなど事業としての使用と主張できるものは全額経費と考えられます。

フリーランス薬剤師としての経費の節約はサラリーマンには認められない大きなメリットです。

これにより、年間の税金の負担を大きく軽減することができます。

雇われる薬剤師のリスクとは

雇われる薬剤師としての働き方は、多くのメリットを持っています。例えば、安定した月収や企業が提供する福利厚生など、安心して働ける環境が整っています。しかし、その背景にはいくつかのリスクが潜んでいます。

雇用される薬剤師のリスク
  • キャリアアップの制約:多くの企業では、昇進やキャリアアップのチャンスが限られています。特に大手の薬局や病院では、上位のポジションは限られており、競争が激しいため、昇進のチャンスが少ないことが考えられます。
  • 業務の多様性に欠ける:雇われる薬剤師としての業務は、所属する組織や部署によって限定されることが多いです。これにより、新しいスキルや知識を習得する機会が減少し、専門性が狭まる可能性があります。
  • 組織の方針変更の影響:組織の方針や経営状況によっては、突然の人員削減や業務の変更が行われることがあります。これにより、安定していたと思われる職場環境が一変するリスクも考慮する必要があります。
  • 独立のハードル:長期間、雇われる薬剤師として働いていると、独立やフリーランスとしての活動を始める際のハードルが高くなる可能性があります。独自のネットワークやビジネススキルの習得が必要となるため、転職や独立を考える際の選択肢が限られることが考えられます。
  • M&Aによる不遇:調剤薬局やドラッグストアはM&Aが盛んに行われています。店舗名が変わらないと知れていないことも多々あるため表面上はわからないかも知れません。M&Aにより管理職のポストが剥奪されたり、3年程度の時間をかけて給与面で統一化されるのが一般的です。

これらのリスクを理解し、自身のキャリアプランをしっかりと考えることで、雇われる薬剤師としての働き方のメリットを最大限に活かすことができます。

薬剤師社長

特にM&Aは要注意です。大型規模の調剤チェーンやドラッグストアは決して給与が高くないため、合併後に給与水準が下がる可能性があります。またどうしても買われた側は立場が弱くなる傾向にあります。

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薬剤師フリーランスのリスクと対策

フリーランスとして活動することには、多くのメリットがありますが、リスクも存在します。そのリスクと対策について詳しく解説していきます。

失敗後の再就職の現実

フリーランスとしての独立は、多くの自由や可能性を秘めていますが、成功するまでの道のりは決して平坦ではありません。一部の薬剤師は、フリーランスとしての活動が思うように進展しない場合があります。しかし、そうした経験も含めて、再就職市場においては価値があると考えられます。

  1. 専門的スキルの評価:薬剤師としての基本的なスキルや知識は、多くの医療機関や薬局で求められるものです。フリーランスとしての経験は、新しい取り組みや異なる業務環境での対応能力を身につけたことを示すものとして、再就職時にプラスとなる要素です。
  2. 多様な経験のアピールポイント:フリーランスとしての活動を通じて、異なるプロジェクトや業務に関わった経験は、再就職時のアピールポイントとなります。これにより、多様な業務環境に対応できる柔軟性や、新しい課題への取り組み方をアピールすることができます。
  3. 市場の需要と供給:薬剤師の職種は、医療業界において常に高い需要があります。特に地方や過疎地域では、薬剤師の不足が問題となっており、再就職のチャンスは広がっています。
  4. ネットワークの活用:フリーランスとしての活動中に築いた人間関係やネットワークは、再就職の際の情報収集や紹介を得るための大きな武器となります。

フリーランスとしての道を選んだことは、再就職の際にも多くのメリットをもたらす可能性があります。その経験を活かし、次のステップへと進むための準備を整えることが大切です。

薬剤師社長

フリーランスをやめてサラリーマンに戻ったとしても、薬剤師スキルは必ず上がっているはずです。

フリーランス薬剤師のデメリットとその対策

フリーランスとして薬剤師としての活動を選ぶことは、自由度の高さや多様な経験を積むチャンスが増える一方で、いくつかのデメリットや課題が伴います。主なデメリットとしては以下のような点が挙げられます。

  1. 収入の不安定性:フリーランスは、業務の依頼が安定しないため、収入が不安定になる可能性が高まります。特に初めてのフリーランスとしてのスタート時は、収入の波が大きくなることも。
  2. 課税問題:年間の売り上げが1,000万円を超えると、消費税の納税が必要となります。これに伴い、インボイス制度の適用を受ける必要が出てきます。
  3. 福利厚生の欠如:従業員としての福利厚生や社会保険が自動的に適用されないため、自ら手続きを行う必要があります。

これらのデメリットを乗り越えるための対策は以下の通りです。

  • 収入のバランス:複数のクライアントとの契約を持つことで、収入の安定性を高めることができます。
  • 税務の専門家のコンサルティング:税務に関する知識を持つ専門家のアドバイスを受けることで、適切な税務処理を行うことができます。
  • 自己啓発とネットワークの構築:業界のセミナーや研修に参加することで、最新の情報やスキルを習得し、同時に業界内のネットワークを広げることができます。年金については新たに自分自身で加入することにより将来の見直しの良い機会となりiDeCoや小規模企業共済の加入によりメリットに変換することも可能です。

フリーランスとしての活動は、リスクとチャンスがセットになっています。デメリットを理解し、それに対する対策をしっかりと講じることで、フリーランス薬剤師としての成功を目指すことができます。

法人化を目指す薬剤師の具体的なステップ

フリーランス薬剤師として事業が順調に推移した場合は法人化することにより更に発展することも可能です。

例えばフリーランス薬剤師をしながら薬局開設する案件を得た場合や、フリーランスをしながらWebライターや執筆活動で一本化できる見通しが立った場合などが法人化のタイミングと言えます。

法人化には、税制上の利点やビジネスの拡大という大きなメリットがありますが、その過程で必要な手続きやコストも無視できません。以下は、法人化を目指す薬剤師のための主要なステップとポイントです。

  1. ビジネスプランの策定:法人化の目的や将来のビジョンを明確にし、具体的な事業計画を策定します。
  2. 資金調達:初期投資や運転資金の確保が必要です。銀行融資や投資家からの資金調達の方法を検討します。
  3. 法人設立の手続き:商業登記や各種許可の取得など、法人としての正式な手続きを進めます。
  4. 税務対策:法人としての税務処理や節税対策を学び、税務専門家との連携を強化します。
  5. 経営戦略の策定:市場分析や競合分析を行い、独自の経営戦略やマーケティング戦略を策定します。
  6. 人材の確保と教育:適切な人材を確保し、研修や教育を通じてチームを強化します。

法人化の道を選ぶ際には、そのメリットだけでなく、必要な手続きやコスト、そして経営に伴う責任を十分に理解することが求められます。しかし、適切な準備と戦略を持って取り組むことで、薬剤師としての新しいキャリアの扉を開くことができます。

私がおすすめしたいフリーランス薬剤師像

フリーランス薬剤師という地位を目標とするのではなく、その後の目標とする事業のスタートとして活用するのです。

例えばこんな人
  • 門前薬局を開設したいけど相手の医師を探す活動時間や情報がない
  • 薬剤師の教育研修専門会社を経営したい
  • Webライターやブロガーとして生計を立てたい
  • 調剤薬局の収益性をアップさせるコンサルティング事業をしたい

などサラリーマンをしていては先に進めない場合の0→1のためのステップに使用すれば良いのです。

そのための前段階に副業があります。副業を経て事業性の確認をしてフリーランスを経て本業です。

STEP
興味関心がありそうな副業を見つける

サラリーマンをしながら副業を開始して、その適正や収益性事業性を確認します。

STEP
フリーランス薬剤師として脱サラ開始

副業の延長では生活はなかなか成り立ちません。そこでフリーランス薬剤師として生活費の確保は業務委託契約で稼ぎ将来の準備をします。将来の目標の準備と生活の安定にかける時間配分はサラリーマンではないので可能です。

STEP
事業として本業にする

収益性も事業性も確認できたら晴れて本業として法人設立です。より安全に目標が達成したことになります。

ずっとフリーランス薬剤師としてやっていくことも十分に可能だと思いますし、自由を手に入れていると言えると思います。

フリーランス薬剤師のための具体的なスキルアップ戦略

フリーランスとしての薬剤師のキャリアを成功させるためには、業界の変化や新しい技術の動向に常に敏感であることが求められます。そのためのスキルアップは、単なる選択ではなく、必須の取り組みとなっています。以下は、フリーランス薬剤師がスキルアップを目指すための具体的な方法とポイントです。

  1. 専門的な研修やセミナーへの参加:年に2〜3回の頻度で、最新の医薬品情報や治療法に関する研修に参加することで、知識を更新します。
  2. 専門書の読書:月に1冊以上のペースで、新しい薬剤師のための専門書を読むことで、深い知識を身につけます。
  3. オンラインコースの活用:最新の技術や知識を学ぶためのオンラインコースやウェビナーに定期的に参加します。
  4. 実践を通じた経験の蓄積:実際の現場での経験を積むことで、理論だけでなく、実践的なスキルも向上させます。
  5. 業界のネットワーク構築:同業者や関連業界の人々との交流を深めることで、新しい情報や知識を得ることができます。

その他情報収集に最も役立つツールはSNSかも知れません。ただし自身の居住地域の情報となると独自のアンテナも必要となりますが、スピード感のある情報となるとX(旧Twitter)が最良と言えるでしょう。

薬剤師社長のX

フリーランス薬剤師としての活動は、多くの魅力や自由を持っていますが、それに伴うリスクや課題も存在します。しかし、適切なスキルアップの戦略を持って取り組むことで、そのリスクを最小限に抑え、成功への道を切り開くことができます。

このフリーランス薬剤師を考えている薬剤師が絶対知っておきたい知識と情報として紹介したい書籍があります。

この書籍はくくたるさん著のフリーランス薬剤師についてまとめられた書籍でフリーランスの特化本です。最初のスタートに必要なことは全て記載されており会社経営の長い私が見ても完全網羅と言えます。是非ご参考に。

この情報もX(旧Twitter)を通じて得た情報です。情報は与えられるものでは無く、自分で取りに行くものです。

まとめ

  • フリーランス薬剤師の働き方は自由度が高い
  • 独自のスキルや知識を活かすことが可能
  • 薬剤師以外のスキルアップに繋がる
  • フリーランスにはリスク管理が伴う
  • 年収は800万円から1,000万円以上も可能
  • 多様な業務を選択できる柔軟性がある
  • 独立して業務を選択することで専門性を深めることができる
  • 健康保険や年金の手続きを自分で行う必要がある
  • フリーランスとしての活動はキャリアの柔軟性を提供する
  • マッチングサイトやエージェントを利用して仕事を見つけることが可能
  • 個人事業主として税務や法律に関する知識が必要
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